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[コメント] 戦慄!プルトニウム人間(1957/米)

この作品が日本の特撮に与えた影響は決して無視できないんだけど…
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 SF映画の古典的名作と言われる本作。その後多くの模倣映画(テレビも含め)が作られるほどだから、アイディアは確かに良かったと思うし、その功績は私も認めたいと思う。

 ただ、残念なことに、ストーリーそのもののバランスがあまり良くない。巨大化して凶暴化するのならば、主人公マニング大佐の描写をもう少し突っ込むべきだったのでは?

 “巨大化してしまった”存在としての、哀しみの演出が中途半端で、更に凶暴化してからは単に弱い怪獣ものになってしまった。哀しい存在として、あるいは極端に強いか凶暴なキャラクターとして突出させればもう少し良くなったんじゃないかな?救いようのないラストを活かす方法を考えて欲しかった。

 もう少し色々な部分で努力すべき作品だったと思える。

 B級感溢れる特撮部分はかなり頑張ってると思うし、あの巨大注射器はかなり笑えたものの、演出として中途半端。

 後に東宝で作られる『フランケンシュタイン対地底怪獣』(1965)とか、あるいはほとんどストーリーまで同じの「ウルトラQ」の一編「変身」方が遙かに完成度が上だぞ。日本のテレビに負けるような作品だったわけか…いや、この作品があったからこそ、出来たんだろうけどね。

(評価:★2)

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