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[コメント] 小さな恋のメロディ(1971/英)

当時のイギリスの中流家庭の日常生活がよくわかる。
ちわわ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







1971年の映画。舞台はロンドン。ということは、撮影は70年であろうか?設定についてはもう少し前、60年代末くらいの可能性も高いと思う。

主人公の二人は現在、2024年に60代半ばになってらっしゃる。若い人が見ると、もう年配、おじいさん、おばあさんの世代ということになるのだろう。

私は若くはないけど、この映画を見ていると、ああこういう感じのクラスメイトはいたな、というのを思い出すのだが、おそらく、若い日本人が見ても同じような感想を抱くのではないだろうか。本質は、イギリスも日本も、60年代末も現代も、そんなに変わらないのではないだろうか。

体罰は、今ではなくなっているのだろうけれども。俺はやられたな。。

もちろん、現代の日本と異なる点はたくさんある。個人的に気になったのはラテン語の授業で、ラテン語は少し学んだことはあるが、自分たちが中学時代から学んだ日本の古文と 比較しても難しいだろうなと思う。

そりゃあサボりたくなるだろうな、と。

物語は終盤に大きな展開があるのだが、その前の、日常の描写が何とも心地よい。 それはおそらく、彼らが生きている空気感が伝わっているからだと思う。

この映画が、英米ではヒットせず、日本や南米で大ヒットしたのはこういう点も あるのではなかろうか。つまり、同時代のイギリス人にとっては、こういう風景は日常茶飯事すぎて、いちいち感銘を受けないのだが、

日本人にとっては、共通点が些細な違いがあるからこそ浮かび上がり、それが一種の面白みにつながっていたのではなかろうか?

子供たちもいいが、大人たちもいい。息子の前で猥談で盛り上がる両親と親戚も、 メロディの禿げた父親の風情も、大変心地よい。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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