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[あらすじ] 魔女(1922/スウェーデン=デンマーク)

「映画による7部構成の文化史講義」。1.古代の世界観からみる悪魔の位置づけ 2.とある一人の妖術使いの老婆の地下住居。生活に潜む魔女信仰。3.魔女裁判に至るプロセス。糾弾される老婆。4〜5.責め苦の後の告白と飛び火する魔女疑惑。「こうして魔女の時代の終わりなき風車が回転する」。 6.迷信(主に破壊的効果)と拷問具を背景にした「魔女の告白」。7.現代のヒステリー症と魔女的狂気の類似。淡々とした解説と異様な再現フィルムを混ぜ合わせ展開する。
くたー

当初は「聖女」「亡霊」を含め迷信の歴史三部作となる予定だったという。しかし、本編を4年の歳月をかけ、当時としては破格の資金を費やしたため、主に資金面の問題で頓挫。本作は完成から一年のブランクをおいて公開。批判も含めてまずまずの成功を収めたが、当然のごとく各団体からの圧力も生んだ。その後ハリウッドに招かれ、システムに押しつぶされ消えていった監督とは裏腹に、映画は1941年に監督の解説付の新版にて復活。次第にカルト映画としての地位を確立し、1968年アメリカにおいてはウィリアム・バロウズのナレーション付の短縮版が人気を博したという。

(評価:★4)

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